*[comic]田辺イエロウ『終末のラフター』
昨年末に週間少年サンデーに短期集中連載されていた『終末のラフター』は、『結界師』以来久しぶりとなる、田辺イエロウの作品だった。
すでに連載は終わり、書き下ろし多数という三月発売のコミックスを待ちこがれる状況だが、意欲的な作品の内容は今なお鮮烈に記憶に残っている。
『結界師』でも主人公は非常なまでの運命に弄ばれ、尋常ならぬ決意をするに至る物語だったが、そんな過酷な運命は『終末のラフター』でも容赦なく主人公に降りかかる。断片的に積み重なっていくエピソードから、主人公の心情を思い測ると、最後の2ページでのモノローグはとんでもなく重く、その決意は切ない。
それだけの物語をさらりと展開してみせる田辺イエロウはやはり底知れない。その才能とセンスは恐ろしい。
だからこそ待ちこがれる。この春には始まるという新しい連載を。ただ熱望する。
しかし、ネタバレ回避を狙うと、なんとも歯切れの悪い文章になるなぁ。
- 作者: 田辺イエロウ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/03/18
- メディア: コミック
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